仕事も人生も対話力

　対話力は、会話とかコミュニケーションとほぼ同意ではあるが、特に会話の論理性、深化性あるいは創造的発想へつながる止揚性があるものをそう言いたい。これは言語を選ばず英語、中国語、もちろん日本語でも同様である。

　論理性を欠いた会話は、内容と結論共に乏しく、時間だけ無駄に過ぎる。仕事であれ、生活の場面であれ同じ。時間つぶしでよければ構わないが、限られた人生で、あるいは限られた日程の中で時間つぶしにかまけていることはできないだろう。論理的に話が進めば、短い時間でプロセスを深めたり同じ認識を持つことができ、より良い結論を得ることができる。
　　論理性を基本にして、一つ注意してほしい。感情と感情を持った生き物同士であるから、「ここ」という所では相手の感情に迫る(相手の心に入り込むイメージ)ことは必要。これが、琴線に触れることになり、親しみなど良い関係が出来上がっていき、良い人間関係、良いコミュニケーションが成り立つ。

　深化性は、対話のプロセスを深化することで、疑問はすかさず明確にし、知りたい部分はより詳しく知るように確認して双方の基本認識の一致を図り、より良い選択肢を求めて問題解決をするのに欠かせない。「質問力」という本があるが、深化性の一部を指しているものである。女性と3時間程の長電話に何度か付き合ったことがあるが、話題があちこちへ飛び、どのテーマも深化しないまま時間が経過するものである。多動性とは言わないが。。。“地図が読めない女”と通ずるところがあるのだろうか、まだよく分からない。

　会話の中で、お互いの素晴らしい点を賞賛しながら、より良い選択をしていく止揚性が必要である。ここには、批判は無く、素晴らしい点を素早くくみ上げながら、話を展開・統合していく能力が求められる。もちろん、相互に認め合い、尊敬していることは言うまでもない。

　こうした対話能力によって、生活面はもとより、仕事の面でも心地よい雰囲気でやりたいことや目的を達成することができるようになる。

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